ただグルメなだけでなく、体にいいものを美味しく食べたいという、フーディーと呼ばれるミレニアルズ世代の若者たちの、新しい動き。そんな彼らにとってこのお店は革命的です。
アメリカ農務省は、健康のために週に2回はお魚を食べようと呼びかけていますが、
それを実行できているのは、アメリカ人のわずか1割程度。
そしてもっとショッキングなのは、アメリカでとれたお魚の半分近くが捨てられているというデータ。もったいない!
理由の一つは、お魚を売る店が少ないこと。近所のスーパーにもほとんど売ってないし、
数少ないフィッシュマーケットでも、お刺身用のお魚なんて皆無。
さらに、みんなお料理の仕方がわからず食べられない、食べようとしない。
でもこのところのスシを中心とした日本食ブームもあって、
自分でお魚を料理したいという人が少しずつ増えています。
ただグルメなだけでなく、体にいいものを美味しく食べたいという、フーディーと呼ばれるミレニアルズ世代の若者たちの、新しい動きです。
そんな彼らにとってこのお店は革命的!
何が革命的なのか?先週ソフトオープンしたばかりの日本のお魚屋さんを 特別に取材させてもらいました。
場所はブルックリンの今まさに「来ている」最先端エリアEast Williamsburg!
ガラス張りの小さなお店はその名もずばり「OSAKANA」
まず店頭にどーんと置かれているお魚のショーケースがすごい!
ヨーロッパのケーキディスプレー用ケースをアレンジしたという
特注のケースの中は完璧な温度と湿度が保たれ、左半分は切り身のお魚、右半分はお刺身、
粕漬けやミソづけも陶器の器に盛られて、 きらめくようなマグロやシメサバ
まるで宝石・・・これを見たニューヨークマガジンの記者が思わず、
「これプラスチックのサンプル?」と聞いてしまったほど 。
そして美しいだけではない、どれもすぐに簡単にお料理して食べられるように下ごしらえされている。
日本では当たり前かもしれませんが、アメリカではまずありえないこと。
さらにお魚は全てニューヨークの近海で取れたもの! だから値段もすごくリーズナブル
すでに常連になったアメリカ人のお客さんが、あれ、これ、と買っていく、それも男性が多い。
この「OSAKANA」のオーナーは原口雄次さん
彼はすでにYujiラーメンという、お魚の出汁を使ったラーメンで、
ニューヨークのラーメンランキングでは常に上位にランクインするほどの存在。
もともとアメリカで魚の卸しの仕事をしていたので、魚の知識はもちろん、
お魚への思いがとても強いんです。
その雄次さんが「OSAKANA」をオープンしたのは、
ニューヨークではこんなに魚がたくさん取れるのに、
それが食べられていないのは、日本のようなお魚文化がないから、と痛感したのが理由。
もっと食べてもらうためにはまず、来た人に感動してもらえるような
フィッシュマーケットから始めよう、とお店をオープン。
そして買ってもらうためには食べ方も教えないと、ということでお料理教室もスタート。

雄次さんは、お魚を売るだけではなく、日本のお魚文化、
「もったいない」と魚のアラまで全部大切に美味しく食べたり、
お魚を取る漁師さんへのレスペクトもちゃんとあるような、
そういう文化も一緒に伝えていきたいと意気込んでいます。
すでにNYタイムスなどメジャーなメディアも取材に来ているので、
来週のグランドオープニングに向けてこれから大きな話題になりそうです。



OSAKANA
290 Graham Avenue in Williamsburg, Brooklyn MAP
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