9月1日日本は防災の日ですが、実はアメリカも9月は「防災や防犯を強化する」=National Preparedness Month です。
なぜ9月かというと、2001年9月11日に起きた同時多発テロを受けて2004年から始まったから。そして、9月はハリケーンシーズンでもあるからです。
でもニューヨークに限って言えば、北東部なのでハリケーンもあまり来ないし
地震もまず起こらない・・・そんな中でやはり切実なのは「テロ」。
そしてさらにここ数年増え続ける、mass shooting 銃乱射事件からどうやって身を守るか?
これが全米のアメリカ人の最大の関心の一つでもあります。
今日はアメリカ人の防災意識をレポートします。
およそ1ヶ月前くらい前、私のフェースブックでもシェアしたのですが、
3歳の女の子のお母さんによる写真の投稿が全米に大きな衝撃を与えました。
女の子がトイレの便器の上に立っている写真です。何をしているのでしょうか?
実は、幼稚園で「lockdownつまり銃を持った悪い人が入ってきた時、トイレにこうやって避難しなさい」と習ったのを、お母さんにやって見せているんです。(アメリカのトイレはドアの下の部分が30センチくらい空いているので、高いところに隠れる必要がある)
それを聞いたお母さんはショックで泣いてしまったそうです。こんな小さな子が、こんな風に自分の身を守らなければならないなんてぞっとしますが、こうした避難訓練は普通に行われているようです。
アメリカでは2015年だけで7回の銃乱射事件が起こったという数字もあり、これが今のアメリカの現実なんです。
またつい最近、アメリカではニューヨークとロサンゼルスの空港で、パニック事件が立て続けに起こりました。
どちらも、「銃声がした!!」という情報がパニックを呼び、数千人がロビーを走って逃げ回るというものでした。
後になって、両方とも大きな騒音を銃声と聞き間違えただけとわかりましたが、それだけでこんなパニックになってしまう・・・という現実、
もちろん乗客は、トルコのやベルギーの空港のテロ事件が頭をよぎったでしょうし、もし本当にこんな事件が空港で起きたら? と考えさせられました。
というのも報告によればこのパニックに際して、空港のセキュリティー職員はどう乗客を誘導すればいいか全く分からず、警察との連携も取れておらず大混乱だったそうです。当局はこれを重く受け止め、今後の対策を進めると発表しています。
では私たち乗客自身は、どうやって備えればいいの?
という記事を掲載したのはニューヨークタイムスです。
まず、空港でこういう事件に遭遇する確率は、空港の行き帰りに交通事故に遭うよりずっと低い、と断りを入れながらも、こんな風にアドバイス。
もし銃声を聞いたら、まずそこからできるだけ離れる。これは基本。
もし パニックで何が起こっているのかわからない場合は、パニックを起こしている人の流れから離れる。
トイレなど安全な場所を探して隠れるのがベストだそうです。
そしてそれ以前に大事なのは、空港に着いたら、できるだけ早くセキュリティ・チェックポイントを通って
中に入ってしまうこと。トルコでもベルギーでも、事件はチェックポイントの外で起こっている、
警備が厳しいチェックポイント内は犯人も避けるからです。
そして人が多く溜まっている場所に長くいないようにすること。
結局今出来るのはこのくらい・・・テロだけでなく銃規制の問題も絡んでくるし、いろいろと考えさせられますね。
実はもう一つ、ニューヨークがこれから10年、20年後に直面しなければならない自然災害があります。
それは「水害」
一体何が起こっているのか、どんな対策を取ろうとしているの、この続きはこちら。

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