ロックフェスやライブで着るのは当たり前ですが、アメリカでは去年あたりから、街でロックTシャツを着るのが流行り始めているんです。ビートルズ、ストーンズ、AC/DC、レッド・ツェッペリン、メタリカなど、音楽ファンにとってロックTシャツはこれまでも定番でしたが、今やハリウッドセレブも着るようになっています。



この流れに乗ってさらにトレンドを盛り上げているのが、カニエ・ウェスト、リアーナ、ジャスティン・ビーバーなどのスーパースターたち。
今のロックTシャツ、これまでとどこが違うのか? ジャスティン・ビーバーのコンサートで、その実態を目撃しました。
会場は2万5千人収容のアリーナ、マジソンスクエアガーデン、完全ソールドアウトで満員の会場には、Tシャツなどツアーグッズのお店がここにもあそこにも。とにかくたくさん!しかもどこも長い行列。
アーティストがコンサートでTシャツを売るのは当たり前ですが、
その裏に新たなアーティトの戦略が隠されているんです。
まずジャスティン・ビーバーTシャツのデザインは全部で6種類、ジャスティンの顔はもちろん、ヒット曲の歌詞のワンフレーズとBieberのロゴをプリントしただけの私でも着れそうなシンプルなものも。そしてロゴをデザインしたのは、ジャスティンの衣装も手がけるファションブランドFear of God. おしゃれ! これまでと違って、ファッション性が高い!
そしてさらに注目なのは、ジャスティンがステージで、他のロックバンドのTシャツを、衣装として来ていること。ピンク・フロイド、メタリカ、マリリン・マンソンなどロックの大御所のTシャツ。
でも実はこれも、 Bieberのロゴがちゃんと入っている、つまりオリジナルです。
しかもその中にはファンが買えるものもあります!マリリン・マンソンの顔のTシャツ。
なんとあの高級デパート・バーニーズで150ドル(1万5千円)!!
高い? いやジャスティンとお揃いと思えば安い?
これがアーティストの戦略です。
アメリカではもうほとんど売れなくなったCDの代わりに、Tシャツなどのツアーグッズに注目。
最低でも1枚4〜5000円で 売れるから、CDより儲かるし、何種類も作れば一人で何枚も買ってくれる、大きな収入源です。
そしてファンからすれば、好きなアーティスト自身が着ている、または着てもおかしくない、おしゃれなもの、さらになかなか買えないという限定レア感も、
Tシャツをこれまでとは比べ物にならない価値が高いものにしています。アーティスト自身がブランド化しているのです。
こうした動きとの相乗効果で、ヴィンテージ・ロックアーティストのTシャツもますます注目されているというわけです。
そもそもミレニアルズ世代の若者は、ファッションブランドより、スポーツブランドという世代。ロックTシャツは、メッセージを着るファッションアイテムとして、この世代のユニフォームになりつつあります。
歌詞フレーズ「My mama don’t like you」をプリントしたTシャツが大人気
この曲の歌詞です。Love Yourself / Justin Bieber
Thank you Akemi Nakamura for inspiration!
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