(JFN系全国ネット ON THE PLANETで4月中の月〜木で放送している「今日のトランプ大統領」を再構成しています)
4月18日(火)放送
今日もアメリカメディアの論調を中心にお伝えします。
トランプ大統領がどれほど前例を破るやり方をしているかという話。
緊迫した北朝鮮情勢を読み解くカギにもなります。
今日は、先週もちょっと触れた人事編です。
日曜日はキリストの復活を祝うイースターでした。ホワイトハウスでは毎年、Egg Roll卵ころがしイベントが開かれています。イースターの象徴の卵をカラフルにペイントして、スプーンで転がす競争。去年オバマ元大統領は近くの小学生など、 4万人近い人を招待しました。過去にはジャスティン・ビーバー、アリアナ・グランデなどもゲストに来たという大イベント。
実はこれ130年以上続いたホワイトハウスの伝統。トランプ大統領はこの伝統を・・・・破りはしませんでしたが、動員を去年の半分の2万人くらいに縮小して。139回目の卵ころがしを乗り切りました。
規模が小さくなった理由、実は準備が相当遅れていたからと言われています。その理由は、ホワイトハウスの深刻な人手不足。
トランプ政権が雇うべき職の数およそ4000人分のうち、2月末の時点で、2000近い席がまだ空いていると報道されました。あれから何人増えたかわかりませんが、今わかっているのは、中でも最も重要な500人以上の要職のうち、まだ22人しか雇えていない。これは過去3つの政権に比べ相当に遅いペース。おかげで一人の仕事の負担が増えてかなり大変になっているらしい。
なぜこんなに遅いのか?
人事がうまく機能していないという噂も聞こえてくるのですが、トランプ大統領の言い分はもちろん違います。無駄なポジションに人を雇うつもりはない、と言っています。
そもそもトランプ大統領は公約で、アメリカを再びグレイトにするために、まず政府から変える、そのためには前例を破る。大企業と癒着した政治のドロ沼を一掃、巨大化しすぎて金ばっかり食う官僚制をぶっ潰すと言ってきました。そのために自分の閣僚も前例のない人事、政治のド素人ばかりを選んだ・・・
でも蓋を開けてみると、 政治の素人は大富豪ばかり。(彼ら自身が大企業なので利益相反つまり自分の中で癒着)さらに娘と娘婿を重用して、縁故採用、モラル違反と騒ぎになり、ホワイトハウスが一層ドロ沼化と批判の的に。
話を人手不足に戻すと、 これ、北朝鮮問題にも大きく影響しています。
閣僚が素人ならその下のポジションがいっそう重要になってくるのに、そういう重要な外交ポストの半分も雇えていない。つまり外交のプロが絶対的に不足しているために、結果的に軍事力での対応が先走ってしまっている、外交のプロが足りないから、綿密な外交政策が練れていない、というか政策自体ができてない=場当たり的な対応=全く先が読めない。そのために北朝鮮も含む外交危機を悪化させていると強く批判されています。
今後どうなるのか、も全く読めないわけですが、ちなみに・・・人事担当のボスも人事の経験ゼロだそうです。
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