(JFN系全国ネット ON THE PLANETで4月中の月〜木で放送している「今日のトランプ大統領」を再構成しています)
4月24日(月)放送
今日もアメリカメディアの論調を中心にお伝えします。
まずトランプ大統領、先週末はゴルフしませんでした! というのは、トランプ大統領今とっても忙しいんです。
北朝鮮問題ではありません。
トランプ大統領は今週金曜日で就任100日目を迎えます。
就任100日というのは慣例で、大統領の一学期の終わり、最初の通信簿をもらう、みたいな感覚です。
それまでにやらなければならないこと、特に内政問題が山盛りで、週明けの今日、北朝鮮の報道は少なめです。
一体どうなってしまっているのか、それを知るために、先週からの動きを振り返ってみましょう。
まずアメリカが北朝鮮の核開発は絶対に許さない、という姿勢でいます。
数年後には、アメリカに核を落とせる技術を開発してしまうと恐れられています。
それをやめさせるために、軍事行動を含めたすべてのオプションがテーブルに上がっている、というのは変わっていません。
で先週木曜日、北朝鮮メディアを通じてキムジョンウンが「アメリカにものすごい先制攻撃をかけて廃墟と化してやる」
また、アジア太平洋歴訪中のペンス副大統領が、オーストラリア首相と会談した後は、「北朝鮮はやられたらオーストラリアを核攻撃する、アメリカの空母もやっつける」と威嚇
でもこれに対してのアメリカの反応はこれまでより冷静に見えます。
国防総省は 「北朝鮮は挑発的な発言をやめて、協議の席に戻るように」と自制を求めています。
皆さんは、アメリカがいつ北朝鮮を、どういう理由で攻撃するのか、気になっていると思いますが、
少なくともメディアは、アメリカには軍事攻撃のオプションはない、という論調です。
例えばワシントンポスト、記事のタイトルは「アメリカが北朝鮮を攻撃しない2500万の理由」
2500万はソウル周辺の人口だそうです。もし北朝鮮を攻撃すると、報復攻撃でこれだけの人が影響を受けるまたは犠牲になるという意味です。
実はアメリカ人は北朝鮮問題をあまりよく知らない。クレイジーな指導者がいて核を持っているらしい、くらいの知識しかない。だから記事では、何年後かにアメリカに飛んでくるかもしれない核ミサイルも怖いかもしれないけれど、韓国の人たちはいつ攻撃されるかわからない状況で何十年も生きている、と説明。
他の多くのメディアや専門家も、韓国や日本で(駐留しているアメリカ軍兵士や関係者も含め)犠牲が出ることを考えたら攻撃という選択肢はない。武力ではなく、中国と共に外交、経済制裁で圧力をかけて解決する方向をとるのではないかと予測しています。昨夜もアメリカと中国の大統領が会談しましたね。
一方でアメリカ軍当局も「空母を送っているのはあくまで慎重な対応として」と繰り返しています。
さらに昨日、北朝鮮の平壌空港でアメリカ人が拘束されましたが、これも交渉材料にするためと考えられています。少なくとも交渉するつもりはあると考えていいのではないでしょうか。
そして今朝、今度はアメリカの国連大使が「核実験があれば、攻撃の可能性もある」と発言。この人はこれまで一番強硬な意見を言ってきた人ですが、まあ圧力をかけているんだと思います。
とにかくトランプ大統領は今本当に忙しい。金曜日の就任100日目を前に、税制改革とメキシコの壁の財源確保と健康保険法改正を一気にやろうとしています。とにかく今週は北朝鮮に割ける時間はないように見えます。
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