(JFNのラジオ番組Day By Dayにレポートした内容を再構成しています)
オフィスで聞いている方、今くらいの時間眠くなっていませんか?
アメリカでは、必要な睡眠時間は1日7時間ということになっています。でも3人に一人は、7時間も寝られていないということです。
そこで最近注目されているのが、「昼寝」です。30分とか1時間昼寝をすると、仕事の効率が断然違うらしいんですね。
ただオフィスで昼寝をするわけにはいかない。いや、それって変えたほうがいいんじゃない?という意見があります。そしてその根拠になっているのが、なぜか、日本の「居眠り Inemuri」なんです。
その根拠というのが、日本のオフィスでは「居眠り」が許されている、だからアメリカでのオフィス昼寝も許されるべきだ!という、一見飛躍した論理。
一体どうしてそうなったのか、今日はアメリカで注目の「Inemuri」についてレポートします。
アメリカ人が日本に来て驚くのは、電車の中で居眠りする人が多いこと。それ以外にも、駅や、公園のベンチで居眠りする人はたくさん。
アメリカではまず見られない光景です。これを見てまず思うのは、「日本は治安がいいんだな」ということ。
ところが会社のデスクでも、居眠りしている人を見ると、あれ、これはなぜ?とアメリカ人はまた首をひねってしまうんです。
アメリカのオフィスで、デスクで居眠りしている人ってまず見ません。上司に見つかったら、「仕事をちゃんとしていない怠け者」ということになり、問題にされるかもれません。だから、うとうとしていると同僚から「起きて!」と注意されます。
ところが日本ではどうやら居眠りが許されているらしい。
その理由をアメリカ人はこう見でいます。
日本の上司は「一生懸命働いているから疲れたのだろう。よく頑張ったな」と、つまり、居眠りは「働き者」の証拠、とポジティブに見ているというのです。
また「居眠り」という言葉についても、面白い分析をしています。
「居眠り」は「そこに居ながら寝る」という意味。つまり、サボっているわけではなく、ちゃんと仕事に来ている、ということです。でも徹夜でレポートを書いた後だから、もう眠くて眠くてウトウトしているんだろうけど、来ているだけでエライ。
こんな風に見ているんですが、どうですか?
アメリカ人にとってはかなりインパクトのある居眠り。ランチブレイクからなかなか帰ってこないとか、サボるのがうまい人はいても、皆の前で堂々と居眠りできる度胸があるアメリカ人はなかなかいませんから。
一方なぜ日本人が居眠りするのかという分析もあって、今の居眠りの起源は80年代のバブルで、働き過ぎの人が増えた時代から。過労死しないためのサバイバルの手段であって、認められてしかりであるとか。
とにかく、日本人が居眠りするのは、もともと働き者で努力をしているからこそ、というのがアメリカ人の共通の認識のようです。
アメリカ人も日本人に負けず長時間働く人が多いので、居眠りが市民権を得る?日が来るかもしれません。
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