(JFN系全国ネット ON THE PLANETで月〜木で放送しているNYレポートを再構成しています、木曜日の担当はトム・リーさんです。)
アメリカ今週はこれまでと違う、政治に関心ない人も巻き込まれざるをえない問題が勃発。
先週末白人ナショナリストのデモがバージニアでありました。そのデモに反対する市民に、ネオナチ男性が運転する車が突っ込み、女性が死亡するという痛ましい事件。
さあここで大統領としてはどう対応しなければいけなかったか、人種差別主義者の白人ナショナリストをハッキリと強く否定しなければならなかった。ところがトランプ大統領、この事件で3回会見していますがどうも否定の仕方が弱い。そして3度目の会見では、白人ナショナリストも、その反対派も両方悪いと言い切った。
それはおかしい! 白人ナショナリストは、有色人種を差別する人たちだから、そちらをちゃんと否定しなければダメ!と世論が沸騰。
そのため産業界のリーダーなどが続々とトランプ離れ・・・
逆に白人ナショナリストは「トランプ大統領、認めてくれてありがとう」
そんな中でアメリカ人がショックを受けたのは、特に差別の歴史を知らない実感がない白人の若者、「白人ナショナリストってこんなにいたんだ!」
そこで今、「白人ナショナリストってどんな人たち?」というのがホットトピック。
彼らはこれまでメディアに登場することはほとんどなく、どちらかというとタブーな存在だった彼らが取材に応じたりしている。
Vice Newsというプログレッシブなニュースメディアでは、アジア系アメリカ人のセレブシェフ(Eddie Huang)が、白人至上主義者(Jared Taylor)とディナーするという企画をネットにアップして大反響。
シェフが「なぜホワイトパワーを主張するんですか?」と聞かれて、「このままだとアメリカでは白人が少数派になって国をコントロールできなくなるから、トランプ大統領の厳しい移民政策などで、少しでも食い止めないといけない」
それに対しシェフは「自分はアジア系で少数派ですが、コントロールできなくても全然ハッピーですよ」すると、「アメリカは自分たち白人が作った国だから、取り戻すのは当然」
シェフが「じゃあ一緒に国を作った黒人や、ネイティブアメリカンはどうなるんですか?」それにはちゃんと答えないのでシェフは質問を変える。
「科学では人類は全てアフリカから出てきた、あなたの先祖も最初はアフリカ人でした」「それがどうした? そんな何万年も前のことを言うなら、我々の先祖は全員動物だ。それに私が生きているのは今だ」
この会話を見たい方はこちらから
http://digg.com/2017/eddie-huang-dinner-white-nationalist
アメリカでは「人類アフリカ起源説」は特に若いミレニアル世代の間では主流になってきている。でも「それがどうした」と屁理屈を言われてしまっては科学も歴史も何もあったもんじゃない。
ここに来て噴出してきた白人ナショナリストたち。でもそういうアメリカを作ったのは、紛れもないアメリカ人自身。これをきっかけに歴史のウミが少しでも出て、、アメリカが本気で人種差別に取り組む、差別のない国に近づいて行くことを願っています!
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