(JFN系全国ネット ON THE PLANETで月〜木で放送しているNYレポートを再構成しています、月曜日の担当はマシュー・まさる・バロンさんです。)
アメリカは今日これから30分後に、 皆既日食が始まります。しかも大陸横断する皆既日食は99年ぶり、次はおよそ100年後ということで、全米で大変な日食フィーバーが起こっています。コースからちょっと北に外れているニューヨークでは7割くらいの日食ですが、かなりの人が外に出て太陽を見ると予想されています。
科学が発達していない時代には不吉の前兆だった日食ですが・・・トランプ大統領の周りでは、ショッキングなニュースが続々。
その一つが、バノン主席戦略官の退場。これを願っていたアメリカ人は多かった。
トランプの右腕の参謀で、ニューヨークタイムスにまで「バノン大統領」と書かれたほどの力を持っていた。(ダース・ベイダーと呼ばれたり、死神キャラで登場したり)
トランプ大統領の超右寄りの、従来の政治システムをぶち壊せという過激な政策、不法移民の厳しい取り締まりから、入国制限、移民の数の制限、TPPからの脱退など、反グローバリズム、アメリカファーストの強引な政策は、この人が牽引していたのは間違いない。
もともとブレイトバート・ニュースという超右寄り、ALT-RIGHTのニュースサイトの(元)編集責任者。
リベラルからはフェイク・ニュース、白人至上主義と叩かれてきた。またケンブリッジ・アナリティカという会社にも関わり、ビッグデータとソーシャルメディアを巧みに操って人心掌握し、トランプサポーターを増やしてきた張本人と言われています。さらに元々ハリウッドでドキュメンタリー映画やゲームなども作っていた。「Crooked (いんちき)Hillary 」とか最近では「Fire & Fury」とか、キャッチーなフレーズはこの人から出ているとか。
ところがあまりにも極端に右寄り、過激なので、リベラルだけでなく、右派からも大きな反感を買っていた。特にトランプ娘婿のジャレド・クシュナーと犬猿の中だったことは何ヶ月も前から言われていた。(白人至上主義とユダヤ系とは相容れない)
しかしトランプ側近が次々に解任されていく中で徐々に孤立。特に、新しい主席補佐官(ホワイトハウスの番人)ジョン・ケリーが、トランプ大統領に強く働きかけて解任につながったと伝えられている。(先々週末のバージニアの白人至上主義者の抗議行動は偶然だったらしい。)
ところがバノン氏はホワイトハウスから古巣ブレイトバート・ニュースに直行。関係者の話では、外部から、ホワイトハウスに戦線布告したらしい。(自称Bannon The Barbarian)
エディターの一人はツイッターでハッシュタグ#warを使っている。
ホワイトハウスの攻撃対象をリストアップ、もちろんクシュナー、イヴァンカ、マクマスター安全保障補佐官などが入っていると報道されている。さらにトランプ大統領も、もし今の右寄りの政策から中道にブレてくるようなら、弾劾に持っていくと宣言しているらしい。
アウトサイダーになったバノンにどれほどの力があるのかを疑問視する声もありますが、メディアを使った人心コントロールは、これまでにも非常に効果を発揮している。
さらにブレイトバートだけでなく、全米の数百のローカルテレビ局をトランプシンパ局にしようとしていると言われるシンクレア・ブロードキャストなども含め、これからメディアの動きに注意が必要。
何を見聞きするにも「フェイクニュースかも」とバイアスをかけないと、勉強してないと騙されてしまう、
本当に大変な時代です。
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