(JFN系全国ネット ON THE PLANETで月〜木で放送しているNYレポートを再構成しています、火曜日の担当はアーティストのDディーさんです。)
10月10日(火)
食欲の秋なので、食べ物の話です。
私はマンハッタンのセントラルパークの北にある、ハーレム地区に長年住んでいます。ここの名物といえばソウルフード。フライドチキンやバーベキュー・リブなどお肉。ところがウチの近所で最近、週末に行列ができるレストランは、Vegan です。
VeganとVegetarianのコンセプトわかりますか?Veganはいわゆる動物性の食べ物を一切食べない食生活。Vegetarianは、乳製品は食べていいという分類をする場合もあるけれど、肉や魚は一切食べない。
元々宗教的な理由から始まっていることが多いが、アメリカは何しろお肉王国です。Vegetarianはつい数年前には人口の1%。ところが今年の調べでは、人口の9%がVegetarian。18歳から35歳のミレニアル世代に限ると、12%がVegetarian。
いったいなぜ?
まず健康。アメリカ人は3人のうち2人が「太りすぎ」そしてその半分が「肥満症」。
糖尿病や心臓疾患のリスクを抱えている。その原因は「肉の食べ過ぎ!」と考えられている。それを何とかしないと自分たちだけでなく子供の世代も危ない。
さらに若いミレニアル世代は健康保険がない人も多い。病気になったら本当に困る。
次は環境。度を越した畜産が環境を破壊している、またホルモンなど薬剤を投与した肉への懸念が浸透してきている。
このあたり、トランプ政権への、若者たちの静かな反抗と言えなくもないんですが、
そんな深刻な理由よりも、ベジタリアンが増える最大の理由はこれだと私は考えています。
Vegetarianが激増する最大の理由は、Vegetarianが楽しくなっていること!
ちょっと前のヴィーガン・レストランは、野菜を茹でたものがお皿に山盛り!
今は、一見ヴィーガンとはわからないおしゃれなお店と、意外なメニュー。
例えばby Chloeという、とってもおしゃれなヴィーガン・バーガーのお店は、知らないで入って食べたら、ヴィーガンと気づかないかも。
ハイエンドのレストラン、普通にお肉を出すお店でもベジタリアンメニューが。逆におしゃれなベジタリアンレストランに、お魚メニューがあったり。ベジタリアンとそうでない人が一緒に食事を楽しめる。
自分でお料理する人にとっても、キヌアとかテンペなど、Plant based Protein。
植物性たんぱく質のバラエティが増えて手に入りやすくなってきている。ココナツミルクのヨーグルトとかアイスクリームは本当に美味しい!
「ビヨンド・ミート」のハンバーグのパティは、お豆からできているけれど、焼くと赤い肉汁が出る!(ビーツで色をつけている)
こういう楽しさとトレンド感も若いミレニアル世代を惹きつけている。
そして、厳格なベジタリアンにならなくても、「フレキシタリアン(時々ベジタリアン)」になる人も激増。
おそらくニューヨークにいるミレニアル世代、ほとんどフレキシタリアンと言っていいかもしれません。
JFN系最大36局ネット(時間帯・曜日により若干変更有)26時8分くらいから
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