(JFNのラジオ番組Day By Dayにレポートした内容を再構成しています。メインパーソナリティは桑原りささんです。)
アメリカ・セクハラ疑獄がもう雪崩のように止まらない状況になっています。
毎日のように新たな疑惑が持ち上がり、この1週間でテレビの4大ネットワークのモーニングショーのメインキャスターが二人クビになりました。
これまでのいきさつを振り返ってみたいんですが、
10月はじめ、ニューヨークタイムスのスクープ記事をきっかけに、ハリウッドのドン、ハービー・ワインスタインが、セクハラ、性的乱暴などでその地位を追われました。彼にセクハラされたということで、30人以上が名乗り出た。
そしてあのハッシュタグ#metooにより、女性たちの体験がソーシャルメディアに広がっていったんです。
そして、あのケビン・スペイシーをはじめ、俳優からコメディアンから政治家まで、有名人だけで50人を超える男性が追求を受けている。
先週はアメリカを代表する名ジャーナリストのチャーリー・ローズがCBSのモーニングショーをクビ。
そして今朝 はNBCのToday Showを20年以上勤めたマット・ラウワーがクビ。
次はいったい誰が・・・?
それにしても驚くのは、こんなに!?ということ。全部が真実ではないかもしれませんが。
実はアメリカの職場では女性の3割から5割近い人がセクハラを受けたことがあるいう数字も。でもそのほとんどは申し出ることはない。逆に「嘘つき、お金目当て」などと傷つけられてしまうから。
今、そういう文化がついに変わる時期に来ているのでしょうか?
そうかもしれません。大きな変化は、若いミレニアル世代の男性が女性の味方についていることです。若い世代が男も女も力を合わせて職場のウミを出していこうという動きになりつつあるようです。
一方で、トランプ大統領の影響もあリます。
実はトランプ大統領からセクハラや乱暴をされたと名乗り出た女性は実に16人。ところが「全員が嘘をついている」と真っ向から否定。そういうトランプ大統領への怒りも#metooが止まらない一つの理由かもしれません。
ではトランプ大統領がセクハラで追求されることがあるのか?
少なくとも今、ニューヨーク州最高裁に一件訴訟が起こされているが、「名誉毀損罪」つまり、去年の大統領選の前に、「トランプ氏セクハラを受けた」と名乗り出たところ、逆にトランプ大統領から「嘘をついている!」と逆に攻撃され、中傷されて名誉を傷つけられたという内容です。
これが実際に法廷に持ち込まれかどうかは今年中に決定されるのですが、これがまた微妙。もちろんトランプ氏の弁護団は何としてもこれを阻止しようとしています。その理由は「州の裁判所では大統領を民事訴訟では訴えられない」という決まり。でもそれは大統領としての行為に対するものに限られ、個人的な行為に対するものはその限りではないという解釈もある。
もし法廷で審議されることになれば、トランプ氏が証言台に立つことになるかもしれません。
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