見なくても楽しいアカデミー賞:日本もびっくり?ハリウッドのエイジズム(年齢差別)Oscar 2018 Special : Nauseating Hollywood’s Agism

今日は今度の日曜日に発表される年に一度の映画の祭典アカデミー賞の話題です。

そしてアカデミー賞の見どころは、女性です。少し前に、史上2人目の女性のベスト監督が出るか? という話もしましたが、それ以外にも女性をめぐる注目ポイントがあるんです。

今年のノミネートで注目されるのは、女性たちの年齢、そして役どころ。

例えば今年の助演女優賞ノミネート。5人全員が45歳以上、主演女優賞も、5人のうち3人は40歳以上。

さらにこうした女性たちのキャラがこれまでになくカラフル。

例えば主演女優賞の3人、

心を病んで声が出なくなった女性が、半魚人に恋をするドラマ
「The Shape of Water 」 のSally Hawkins 41才

子供をレイプで殺されその怒りで警察署に火炎瓶を投げ込むお母さん
「3 Billboard 」 のFrancis McDormand 60歳  ゴールデングローブ始め今年の賞を総なめ

70年代に実在したワシントンポストの女性経営者、
「ペンタゴンペーパーズ」のMeryl Streep 彼女はもう賞の常連ですが今68才

歴史的にハリウッド映画のヒロインといえば、活躍する男性の「お相手」若くて美しくて・・・

ところが今年のオスカー候補の女性キャラは、とにかく強烈な個性のみならず、それぞれに重ねた年輪が役からしっかり見えていて、嘘っぽくないし見応えがある。

ここで年齢の話に戻ると、ハリウッドではセクハラの次に大きな問題になっているのは、男女の雇用の不平等。そして、その次が年齢差別、エイジズム。

例えばハリウッド映画「007」を思い浮かべてみて。
ジェームズ・ボンドはどんどん年をとって行くのに、ボンドガールは若いまま。また、ボンド役で知られるショーン・コネリーが「Entrapment」という映画で、69歳の時の相手役は、30歳のCatherine Zeta Jonesだったり、

ハリウッドはこれまでずっと、人気男優は年をとっても主役が与えられ、女優は30代後半になるといい役を手に入れることさえ難しかった。例えば37歳の女優が、55歳の男優の相手役には年を取りすぎていると言われる・・・などという話がゴロゴロしている。

そもそもハリウッドには女性が主役の映画は未だ全体の3割しかないそうですが、女性の監督や脚本家、編集者も全体の1割から2割に満たない。

実はこうした傾向を変えようという動きは、数年前から始まっていた。2015年、メリル・ストリープは、40歳以上の女性を主役にした映画の脚本をもっと世に出すためのラボ(研究期間)を、私費を投じて開設。こういう動きが、アンチセクハラの裏で目立たないけれど静かに進行しているんです。

ちなみにハリウッドほどじゃないけれど、一般社会でも年齢差別や偏見はないとは言えない、でもそれはだめ!と皆知っているから、自分から年を言わないし他人の年も絶対に聞かない。でもその裏にはやはり年に見られたくないという恐れがあるのも確か。

それ以上に日本人はとにかく年齢を気にする国民で、その証拠に新聞記事にも必ず(年齢)が書かれていますが、アメリカではまずありません。その大きな理由は日本は年功序列社会で、先輩後輩で話し方を変えなきゃいけないから、みんな年齢を気にして生きていかざるを得ないのでは?そのおかげで堂々と年齢に偏見を持った発言ができてしまうというのもありますね。
アメリカでは日常他人の年齢を気にすることはまずない。上司にも基本はファーストネームで「ボブ」「カレン」・・・なんて呼び合う。「・・・部長!」なんて肩書きをつけて呼ぶこともないし。求人広告に年齢制限を入れるのも違法です。

実は私もよく日本人から謝られるんです。「ごめんなさい年下だと思ってタメ口聞いてました〜」 そういう時は見た目より若いって褒められてると笑って済ませちゃいますけどね。

 

 

 

 

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