最高裁判事候補への#metoo3人目?急展開のセックス・スキャンダルを解説A Third Women With Credible Info Against Kavanaugh?

092418

アメリカ最高裁判事といえば、アメリカ合衆国憲法の番人、法を守る最後の砦です。
その最高裁判事に、トランプ大統領が指名しようとしてるブレット・カヴァノー氏に大スキャンダルが勃発しています。

このスキャンダル、もつれている割に驚くほどの急展開、意外な登場人物も続々登場で、何がなんだかわからないという人も多いと思います。ここで一緒に整理してみましょう。

<レイプ容疑疑惑>

ブレット・カヴァノー氏が17歳の時に、彼にレイプされかけたという女性   クリスティン・フォードChristine Fordさん(当時15歳・現大学教授  )が名乗り出ました。

フォード教授は15歳の時、ホームパーティで、17歳のカヴァノー氏にレイプされかけた、カヴァノー氏に上からのしかかられ、手で口を塞がれ、逃げることができないでいるところに、別の男性がやって来て2人の上にダイブしたために、全員ベッドから落ちてしまい、それで逃げることができた、と語っています。

一方カヴァノー氏はそれを否定。彼は先日からの議会の公聴会を経て、与党共和党の賛成多数で最高裁判事に指名される、まさに瀬戸際にいました。

そのタイミングで出て来たこのニュースにアメリカは騒然。レイプ未遂の疑いがある人を、最高裁判事にしていいのか?と騒然としました。何しろ最高裁判事は9人しかいない上に、一度任命されると一生の仕事です。

カヴァノー氏はこのレイプ容疑を否定。
しかし、レイプ未遂というからには放っておくわけにはいかない、だから、彼女には上院公聴会で言い分を話すようにという通達があった。

でもフォード教授には、この件で名乗り出てるや否や自分や家族に脅迫状が届き、家も引っ越さなければならなくなったとのこと。身の危険を感じる中で公聴会で顔を晒すのは怖い。それに公聴会では必ず「She said, he said」になる、だからこの事件について目撃者も含めて、先にFBIに捜査して欲しいと依頼しました。

ところがホワイトハウスは「カヴァノー氏の身辺についてはもう十分に調査したから、必要なし。」
さらに多数派の共和党は「公聴会に出るかどうか期限までに返事しないと、すぐに投票してカヴァノー氏を指名する」と強硬な態度。
またトランプ大統領もツイートで「なんでその時に警察に通報しなかったんだ?」

これに対し、「できなかったから#me tooなんでしょう?」「これがレイプされかけたという女性に対する態度ですか?」「これじゃ最初から嘘をついていると決めつけているようなもの」、と世論が沸騰。

しかし、結局フォード教授側が折れて、今週木曜日に公聴会に出席する事になりました。

<2人目が#me too 記事を書いたのはローナン・ファロー>

ところが、すぐに次の急展開が待っていました。FBIが捜査しないから、と自分たちで調べた人たちがいました。メディアです。昨夜雑誌「ニューヨーカー」が、もう1人犠牲者がいる、というボムシェル記事を出して、今朝のトップニュースです。

そして記事を書いたジャーナリストの名前を見て、みんな「おーっ」と思った。Ronan Farrowの記事だったんです。ローナン・ファローは、あのハリウッドの重鎮Harvey Weinsteinのセクハラを暴き、#me tooムーブメントのビッグバンのきっかけとなった記事を書いて一躍有名になったジャーナリストです。(この人は実はWoody Allenと女優Mia Farrowの実の息子、この人の経歴もパーソナリティも非常に興味深いので、それはまた別の機会に)

それによると、カヴァナー氏はイエール大学時代に、寮のパーティで酔っ払って、クラスメートのデボラ・ラミレスDeborah Ramirezさんに対し男性器を露出して見せたとのこと。

<3人目は、ポルノスター疑惑のマイケル・アヴェナティ弁護士が弁護>

そしてさらに、間も無く3人目の女性も出てきそうです。
トランプ大統領にセックスを口止めされたというポルノスターの弁護士、マイケル・アヴェナティMichael Avenattiが「カヴァノー氏のもう1人の犠牲者を代表している 」と昨夜ツイート。

この#me too、一体どこまで行くのか、最高裁判事の指名はどうなるのか? 今の時点で全くわからなくなっています。

<トランプ氏と与党共和党はなぜここまで指名を急ぐのか?>

その理由は最高裁に1日も早く保守派の判事を送り込みたい、それも中間選挙の前に。

実はこのカヴァノー氏は極端に保守的で、女性の権利である妊娠中絶に対しても 否定的。妊娠中絶を違法にすべきというトランプ大統領と同じ立場と言われています。だからこそ極端に保守的なキリスト教福音派らの強い指示を受けています。
さらに大統領の権限をもっと広げるべきという意見を持っていると伝えられ、このレイプ未遂疑惑が浮上する前から、彼の最高裁判事就任に対して大きな批判も出ていました。
実際レイプ未遂疑惑以降、反対意見が賛成を上回るようになりました。これ以上世論が悪くなる前に指名してしまいたいというのが本音です。

もう一つは、もし中間選挙でトランプ氏の保守共和党が負けて、多数派を保てなくなると、保守派の指名は難しくなる。
しかしこの状況の中で、もしトランプ大統領と共和党が強引に指名すれば、世論が怒って11月の中間選挙に跳ね返ってくる。でも逆に指名できなければ、逆に保守派、特にキリスト教福音派が反旗を翻し、共和党への投票を控える可能性が強い。トランプ大統領はかなり苦しい立場と言えるでしょう。

最高裁判事候補に対する#me too事件は、女性の権利の問題ですが、こうした政治的な駆け引きにまみれています。政治的な理由で、結局当事者の女性を犠牲にしている、彼女を否定したり攻撃することで、ようやくここまで引っ張ってきた#me tooの動きがまた後退してしまうのではないか。また、これまでの「その人だけが責任をとってやめればいい」という動きにも一石を投じることになると思います。

アメリカという国が本当の意味で女性を守ることができるのかが問われているのは間違いありません。

 

 

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