中間選挙まで1ヶ月:テイラー対カニエ再びOnce Again, Taylor vs. Kanye

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今日はテイラー・スイフトの話をします。その理由はもちろんトランプ大統領なので、その話から始めます。

先週までアメリカ人が真っ二つ喧々囂々とやっていたトランプ大統領の新しい最高裁判事指名問題と、そのブレット・カヴァノー氏のレイプ未遂疑惑などのセックススキャンダル。

被害者と名乗り出たフォード教授が上院公聴会に全米がクギづけになって、FBIが再捜査に乗り出すという大変なドラマになったのですが、結局カヴァノー氏に非はなかったと言うことで、上院での指名投票は50対48の僅差で、カヴァノー氏が指名され、驚くほどあっけない結末になりました。

一言で言えば、多数派の共和党とトランプ大統領の勝利です。

どんなに論争があっても、わずか2票差でも、民主主義というのは多数派が勝つ、そしてそれ以上に、力技で乗り切ったトランプ大統領のパワーを見せつけたと言っていいでしょう。

そして終わってみて皆がハタと気づいたのは・・・中間選挙まであと1ヶ月。

実はこのカヴァノー氏の一件の前は、トランプ氏の共和党はアンチ・トランプ派に押されちょっと劣勢、下院での与野党逆転も言われていました。ところがそれもわからなくなってきている。

なぜならトランプ支持の保守派はカヴァノー勝利でイケイケ、一方のアンチ・トランプ、アンチ・カヴァノー派のリベラルは気が抜けたようになっている。特に若い女性、今度こそ政治にはうんざりという人も多い。

そこで、ポン!とメッセージを出したのが テイラー・スイフト。

自身のインスタで、初めて自分の政治的なスタンスを表明して「あのテイラーが!?」とニュースになりました。

ちなみにアメリカのアーティストは概ねリベラルで民主党支持ですが、テイラーはもともとカントリー出身。カントリーアーティストもファンは保守系で共和党支持者という人が多い。そんな中で、彼女は沈黙を守ってきました。

でもついに今回「地元テネシー州の民主党候補を推薦する」と表明、そしてファンに対し「誰を支持するかにかかわらず、とにかく投票を!」と呼びかけ。

実はアメリカも日本と同じで若者の投票率は低い。でも2〜30代のミレニアル世代や次のGeneration Zは リベラルが多数派で、しかも日本のように少子化していないから、この世代だけで人口の3分の1と言われるくらい数が多い。つまり彼らがちゃんと投票しなければ、アメリカの総意は反映され他とは言えないんです。

女性やLGBTQの権利の弱体化や、環境対策への逆行・・・トランプ共和党のプラットフォームに危機感を感じている彼らは、SNS投稿してもデモに参加している。でも投票しない。投票しなければ何も起こらない・・・それを変えよう!というメッセージ

だからテイラーのような中道アーティストが自分のスタンスをちゃんと表明した上で、投票を呼びかけることはものすごく大きい。逆に考えると、そんなテイラーでさえついに態度をはっきりさせたということは、もうアメリカは政治抜きでは夜も明けないという状況になっているのは間違いない。

ちなみにテイラーの天敵、カニエ・ウェストはトランプ支持を改めて表明したばかり。それもNBCのSaturday Night Liveというリベラルの牙城のようなバラエティ番組(9月30日放送)のエンディング、MAGA(Make America Great Agan)ハットを被って登場。しかも放送終了後にそのままトランプ支持のスピーチと、2020年の大統領選出馬もほのめかした、その内容をその場に居合わせたクリス・ロックが録画してポストするという展開に。

テイラーの態度表明にはそういうことも影響したのかもしれません。

テイラー対カニエ再び・・・それが多くの人の投票につながるよう願ってやみません。

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