031219
今日は久々にニューヨークでの日本食がテーマですが、そのトレンドもどんどん変わってきています。
Sushiはもう完全にニューヨーク食。ニューヨークに観光に行ったら食べたいものの一つに入っているはず。一人前Omakase10万円以上のお寿司屋さんも大繁盛。世界最高のマグロはもはや日本ではなくニューヨークに入ると言われているくらい。かと思えばスーパーマーケットにパックのお寿司が並び、すっかりニューヨークフードとして定着。
そして今はラーメンブーム。もう10年以上続いていますが衰える気配がありません。最近では、2年前にオープンしたIchiranが3軒目をオープンする事で話題になったり、一説によれば、マンハッタンでラーメンを出す店(専門店を含む)1500件!あるとか?ニューヨーカーは基本豚骨などこってりしたラーメンが好きなんですが、先週はダウンタウンでVegan Ramenを見つけました。まだまだこれから色々出来るらしい・・・ラーメンも日本と同じように、何軒あってもいい!という時代に入ったよう。
そしてもう一つ注目なのがここ。
去年11月ブルックリンにソフトオープンしたJapan Villageが大人気。
2000平方メートルの広いスペースは、まさに日本のフード・パーク。ラーメンやソバが食べられるフードホールと、日本の食材が揃うスーパーが合体。日本では珍しくないかもしれないが、まさに日本のモールに来たみたい。このスタイルのお店はニューヨークでは初めて。
そして見逃せないのがこの立地。
Japan Villageが入っているのは、Industry Cityという場所。東海岸のシリコンバレーとも言われる、ITなどのスタートアップ企業が集まるビルディング・コンプレックスで、街の中に作られた新しい街。もちろん中にはハンバーガーとかピザなどのお店もあるが、「なぜ日本食がないのだ?」と責任者が直々に日本の業者にコンタクトして誘致。
その結果、若い起業家たちが気軽に食べられるラーメン(せたがや)ソバ、丼物、たこ焼きお好み焼き、寿司、日本のケーキ、さらに日本酒と日本のビールが飲めるバーも。
でももっと注目なのはスーパーマーケット。まさにここはジャパン!どう考えてもアメリカ人の方が多く来る店なのに、ベタに日本人が日常買うものしか売ってない。「なんちゃって日本」ではなく、「まるで日本に来たみたい!」というオーセンティックなジャパン体験を求めるミレニアル世代に大反響。ジャパンそのものでストレートに作ると、今は体験型店舗になるということ。(日本に行きたくても行けない人もたくさんいますから!)
さらにこのスーパー、ニューヨーカー、ミレニアル世代の食生活を変えるかもしれない!?
というのは、スシやラーメンを自宅で作ってみたいというミレニアルズが増えているのに、日本の食材が変える店は劇的に少ない。
ラーメンは1500件もあるのに、日本の食材が買えるのはこれまでマンハッタンにコンビニサイズのスーパーが5〜6件という感じだった。
例えばジャパニーズクッキングに欠かせない薄切りの肉や刺身用の魚は、アメリカのスーパーには絶対に売っていない。それがここに来ると全部手に入るだけでなく、高級な和牛専門のお肉屋さんまで入っている。
このJapan Village平日はIndustry Cityで働く人のランチスポットになっているが、週末になると近郊からニューヨーカーが押し寄せ大混雑に。もしかするとミレニアル世代ニューヨーカーが「日本食を食べに行く」を卒業して「作る」に移行する前兆かも!?
ちなみにこのJapan Village 近々2階も増設し、日本のコスメなども充実させる予定だそう。
*半年でその表情を変えるくらい刻々と変化を続けるニューヨーク、次回はマンハッタンのウェストサイドに忽然と現れた新たなタワー・シティ、ハドソン・ヤードをレポートします。