052719
トランプ大統領の訪日。アメリカでも色々報道されました。
でも一番大きな報道のポイントは、日本とはかなり違っていたかもしれません。
もちろん新天皇が誕生してから最初の国賓で、ゴルフに相撲、しかも伝統を破って千秋楽にトランプ杯まで作った。国のリーダーとして初めて新天皇に会った事などは伝えられています。
そして、安倍首相はトランプ大統領を喜ばせるツボをよくわかっている、ところがそこまでやってあげてもトランプ大統領がどこまでそれに応えているのだろうかという懐疑的な意見が。
まず日米の最大の案件である関税問題に関して、今日の安倍首相との記者会見で、対話は進めるとしたものの、安倍首相が取りまとめたTPPには関係なく話を進めると、強硬姿勢を変えていない。
そして一番大きく取り上げられたのは北朝鮮問題。まず26日トランプ氏がツイッターで、
北朝鮮の今月の短距離ミサイル発射を「自分は気にしてない。キム氏は必ず自分との約束(核廃棄に関して)を守ると信じている」とコメントし、アメリカ人は「えっ!?」
実は今日の会見でも同様の発言をしている。
このミサイル発射は明らかに国連安保理の決議に違反している、短距離だからいくらアメリカには届かないとはいえ、日本人や韓国人、さらには日本と韓国に駐留している数万人のアメリカ兵士に犠牲が出る。何よりこれでは同盟国日本より北朝鮮寄りの態度を示しているではないかと、アメリカ国内でも批判の声が。
さらに大きく取り上げられたのは、ツイッターのその後の発言、
話はなぜかいきなり来年の大統領選に飛んでいる。
現段階でトランプ氏にとって最大の脅威なのが、バイデン元副大統領。このバイデン氏のことを、キム・ジョンウンが「IQが低い」とコメントしたらしい。
それに対しトランプがツイッターで「いやこのコメントには微笑んでしまったよ。それって自分へのメッセージ?」
それだけではない、今日の記者会見でもその事を聞かれて、「キム氏の意見に賛成するよ」とダメ押し。
日本に国賓として呼ばれて、安倍首相と一緒に世界に向けてやっている記者会見で、これってどうなの?という批判も。
でも結局トランプ氏はアメリカにいても日本にいても一貫している。
つまり、常に自分の支持者に対して発信している。
「自分は最大の同盟国日本にはこんなに愛されている。」
「でもアメリカのために貿易問題は強気でやってるんだ。」
「北朝鮮ともうまくやってるから大丈夫なんだ。」
さらにキムジョンウンの発言を利用してちゃっかり政敵を攻撃。
(というか、キム氏はトランプ支持者としてプーチン大統領のようにトランプ氏の再選を応援するのではないかという意見も。応援というのはサイバー攻撃も含めてだから油断はできない)
こうした行動の裏には厳しい国内情勢がある。
トランプ大統領を弾劾すべきだという声が高まる一方、彼の最大のセールスポイントでもある経済にも陰りが見えて来ているのではという意見も。
そういう中で、 トランプ氏と安倍首相はお互いを必要としている。つまり似たような国内の状況に直面しているから、という専門家の発言も。
そうなると、押したり引いたりしながら本当の問題解決はますます先送りになると推測できてしまう、残念ながら・・・。