強烈な政治風刺の超長寿バラエティSaturday Night Liveに初のアジア系レギュラー Finally! Bowen Yang Debuts As The First Asian Regular on SNL

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JFN On The Planetで放送した内容に加筆しています)

アメリカの最も優秀なテレビ番組に与えられるエミー賞では予想通り、今年惜しまれながら終了した「The Game Of Thrones」がベスト・ドラマシリーズ受賞。

でも今日お話しするのは、ベスト・スケッチコメディ(コント)部門で3年連続受賞を果たした番組。SNLこと「Saturday Night Live」

日本ではあまり馴染みがないと思いますが、毎週土曜の夜23時35分から25時まで生放送している、1975年にスタートした超長寿のバラエティ番組。

数々のコメディスターを生み出し(エディ・マーフィー、ビル・マーレー、クリス・ロック、ロバート・ダウニー・Jr、マイク・マイヤーズ、ビリー・クリスタル、ティナ・フェイ・・・)

「ブルース・ブラザース」、「ウェインズ・ワールド」などの大ヒット映画を生み、今もアメリカのお笑いを代表する番組として君臨 。

その特徴は時には過激と批判されることもある鋭い政治風刺コントと、トップアーティストによるライブパフォーマンス。

特に政治風刺では、トランプ政権誕生以降は、アレック・ボールドウィンのトランプ大統領を中心にしたコメディスキットが注目を集め、それ自体がニュースに。特にアンチ・トランプの視聴者が週に1度鬱憤を晴らす、重要な?時間に。

そして、夏の間はお休みしていたSNLのシーズン45が、先週土曜日スタート。それも待ちかねたファンを裏切らない内容で、まず音楽ゲストはビリー・アイリッシュ。

オープニングにいきなり大統領執務室で、受話器を持ったトランプ大統領が登場。

アメリカでは今、トランプ大統領のウクライナ大統領との電話会談についての内部告発が原因で、ついに大統領弾劾に向けて本格的な動きが始まったところですが、オープニングのスキットはこれを強烈に風刺。

トランプ大統領の電話の相手は、個人弁護士のジュリアーニ元ニューヨーク市長。トランプ氏が「俺が弾劾されているぞ」と怒りをぶちまけると、ジュリアーニ氏が「大丈夫、我々が違法にウクライナと裏取引していることは誰にもバレませんから」

かと思うとキャッチフォンが入って、相手は金正恩。トランプ氏が「内部告発した奴をどうすればいいだろうか?」と相談すると、「簡単ですよ。アメリカには大きな海があるでしょう。その海の底に送ってしまえばいいんです」

他にもペンス副大統領、バー司法長官やカニエ・ウェストなどが続々登場。政治風刺は当たり前のアメリカでも、ここまでやれるのは重鎮SNLだからこそ。

そしてもう一つ注目してほしいのは金正恩役のコメディアン、 ボーウェン・ヤング。

今回シーズン45でレギュラーになった中国系アメリカ人だが、SNL45年の歴史の中でアジア系がレギュラーになるのは実は初めて。金正恩はもちろん、大統領候補のアンドリュー・ヤングの役もやっていますが、政治の世界でアジア系が注目されているのはもちろん、エンタメでもこれまではほとんど存在感がなかった若いアジア系コメディアンや俳優が注目。BTSなどK-POPブームもあって今アジアがアツイ。

その背景には移民の流入でアジア系アメリカ人が増え、彼らの経済力も向上し存在感が増したのと、(5.6%)若いミレニアル世代のアジア系アメリカ人の台頭で、かつては真面目で働き者でおとなしいというアジア系のステレオタイプが、かなり変わってきたのも大きな原因。

そういう意味では日本のお笑いにもチャンスあり!?

(Youtubeビデオがご覧になれない地域もあるかもしれません。)

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