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今朝のニューヨーク、ウォール・ストリートジャーナル朝刊の中央に大きな写真で報道されていたのは、日本の台風で水につかった街の様子。ニューヨークタイムスも一面トップで、避難所で横たわるお年寄りの写真。今朝のABCのネットワークニュースでも被害の映像が。
アメリカで日本の台風がこれほど大きく報道されたのはおそらく初めて。私の友人からも、ご家族は大丈夫?という心配のメッセージが・・・私からも、被害を受けた皆様に心からお見舞い申し上げます。
さて、アメリカでの台風報道、今回これほど大きな報道がされた最大の理由は、首都東京が直撃され大きな被害を出したことは間違いありません。。
アメリカにもハリケーンはたくさんやってきますが、今回の台風19号、ハリケーンのレベルでいうと最高レベルのカテゴリー5。カテゴリー5というのは大西洋でも1年に1つ発生するかしないかという最強のハリケーン。
(ちなみにハリケーンも台風は同じもの。大西洋のはハリケーン、太平洋はTyphoon、インド洋がサイクロン)
それが東京直撃コースで太平洋を北上中というので先週からニュースに上がり始めていました。上陸した時はカテゴリー3だったそうですがそれにしてもこんな強いものが首都ワシントンやニューヨーク直撃というのはまずない。
7年前にハリケーン・サンディーというのが来て大騒ぎになりましたが、上陸時はカテゴリー1でした。それでもマンハッタンにも大きな被害。対岸では半島ごと水につかったコミュニティもあって大変なショックだった。ニューヨーカーは今朝の新聞を見てそれを思い出したんです。
さらに、気候変動との関係、
先ほどカテゴリー5のハリケーンは滅多に来ないと言いましたが、調べてみると1年に2回以上来たのは、1932年、33年、61年、そこから40年以上飛んで、2005年、2007年、2017年、2019年と頻度が上がっているのがわかります。
2005年のハリケーン・カトリーナはニューオリンズ、2017年のマリアはプエルトリコ、今年のドリアンはバハマに壊滅的被害をもたらしました。それ以外にもカテゴリー4(台風15号)ハリケーンが各地で大洪水を引き起こしている。
実は先月のロレンゾは、カテゴリー5のままこれまで最も北上したハリケーンでした。
そして今回タイムスの記事では、台風もこれまでよりも強さを保ったまま北上している傾向を指摘。
その理由として最近の学術記事を引用し、科学者11人のうち9人が、人の活動による地球温暖化が原因としていることも記述しています。
温暖化対策はもちろん、災害の頻度が上がることが予想される中で、アメリカでももっと進んだ災害対策や避難方法、被災者の健康対策などの整備が求められています。