012720
世界はいったいどうなってしまうんでしょう?という週明け。
国民的英雄NBAスターのKobe Bryantの訃報、コロナウイルスのアメリカ国内感染者が5人に増え、そして今日から再び、弾劾裁判の続きが・・・・今日はその経過をお伝えします。
お話ししたようにトランプ氏も共和党もこの弾劾裁判は証人なしで早く終わらせたい。最終的には裁判の陪審員に当たる上院議員は共和党が過半数のため、トランプ氏は確実に無罪になると見られているから。結局共和党の提案で、新たな証人なしで合計6日間のスピード陳述が決定。
まず下院の議員たち(検事の役割)が 3日間に渡り、1日8時間ぶっ通して罪状そして証拠の陳述。
トランプ大統領が、ウクライナへの軍事支援再開の条件として、2020年大統領選のライバル、ジョー・バイデン元副大統領とその息子の不正疑惑の捜査をするよう依頼した、職権乱用。
そしてその証拠物件や証人の議会への提出を拒んだ、司法妨害。
これは、国民の税金を使って個人的利益を得ようとする権力の乱用であるのみならず、国家の安全保障と民主主義に大きなダメージを与えるものと陳述。
そして4日目の先週土曜日から3日間は、トランプ大統領側の弁護がスタート。
トランプ大統領が職権乱用した事実はなく、全く悪いことはしていないと主張。この弾劾は民主党が政敵であるトランプ大統領を引きずり下ろすための政治的なものとこれまでの主張をくりかえし。
そして、民主党が証拠と言っているが、その中の誰一人として直接トランプ大統領と直接話したものはいない、だから証拠として不十分と指摘。
ところが、民主党が大統領と直接やりとりした証人に質問できないのは、トランプ政権側がこれまでそれを拒否してきたからという矛盾が。それが司法妨害という罪状の一つにもなっている。
でも実はまだ証人尋問のチャンスがある。
トランプ側の陳述が終わった後に、改めて証人を招致するかどうかの投票が行われることになっている。ここで、中道の共和党議員4人が民主党側につけば、新たな証人、ボルトン元安全保障補佐官らを喚問できるかもしれない。
実はその可能性は高まっている、というのは先週末発表された世論調査では、アメリカ人の7割以上が新たな証人による証言を望んでいて、しかも共和党支持者も7割がそれに賛成していることがわかった。
さらにその追い風になりそうなのが、今朝のニューヨークタイムスのスクープ記事。
ボルトン元安全保障補佐官がこれから出る著書の中で、「トランプ氏が、ウクライナへの軍事支援再開の条件にバイデン前副大統領の不正疑惑に関する調査をあげた、それを直接トランプ氏の口から聞いた」としている。
トランプ氏にクビにされたボルトン氏は、これまでもトランプ氏に不利になる証言をする可能性が最も高い人物とされていた。そして本人も、召喚状を貰えば出廷すると発言している。
これで証人招致を望む世論が高まれば、ボルトン氏本人が出廷し証言する可能性が。
そしてもし彼の口からトランプ氏が決定的に不利になる証言がなされ、決定的な証拠となれば、
多数派の共和党も「絶対に無実」という立場を考え直さなければならなくなるし、
たとえ無実とされても、今年の再選に大きな影を落とすことになるのは間違いない。