トランプ氏の大統領選延期発言から見えてくる「アメリカではなぜ投票がこんなに大変なの?」Why Is Voting So Hard in The US.

08-09-20

(アメリカメディアの報道を元に、JFN/TOKYOFM 全国36局ネットのOn The Planetでレポートした内容に加筆再構成しています。今回は08-03-20の放送内容を一部アップデートしています。)

アメリカでのコロナ感染者は今日の時点で500万人を超えました。
このままいくと8月中に死者類型が18万人、つまり今月中に2万5千人が亡くなる予測です。

コロナはアメリカのほころびを亀裂に変えた、とも言えるし、隠していた問題を白日の元に晒しました。

そのコロナが告発したものの一つがアメリカの選挙システム、という話を今日はしたい。メインキャストの一人はトランプ大統領です。

アメリカは11月の大統領選挙まで3ヶ月を切りました。

アメリカ人の大多数がトランプ氏のコロナ対策は失敗と評価する中、支持率で民主党バイデン氏に支持率で激戦州も含めリードされています。

こうした中でトランプ氏が先週突然「選挙を延期すべき」とツイートし大騒ぎになりました。

ちょうどそのツイートは、アメリカの第二四半期GDPがマイナス33%と言う衝撃的な数字を叩き出した日だったため、そこから世の関心をそらすためとも批判されましたが、同時に現状では不利なトランプ氏が、コロナワクチンができる時期まで選挙を延期したいという思惑もあったものと見られています。

しかしまず結論から言うと、大統領の権限で選挙の延期は決められません。アメリカの法律で大統領選は11月最初の火曜日と決まっていて、これまで変更されることはこれまで1度もありませんでした。民主主義国家で選挙ほど重要な日はないからです。

逆に国のリーダーの都合・権限でこれを変更するというのは、独裁主義への転落を意味することになり、さすがにトランプ派の共和党議員も含め即座に否定されました。

しかし実際にありえなくても投票自体が混乱する可能性を警戒する声も高まっています。

実はこの背景にはアメリカではコロナの影響で投票所にいかず郵送での投票を広げようという動きがあります。ちなみにアメリカという国は日本に比べて投票するのはとても大変です。

住民票というものがないので、選挙の前にハガキが送られてくるようなことはなく、自分で自己申告して有権者登録しなければなりません。

ニューヨーク州でも6月の予備選では、有権者登録をしている人全員に対し、郵送での投票が許可され好評でした。

実は郵送での投票は、期日前投票と同様にコロナ以前から人気が上昇していました。投票日に仕事を休めない(火曜日)などの理由で投票できない人たちもいるからです。そうでなくても、ここ数年財政困難を理由に投票所が次々と閉鎖され、マイノリティや学生らの投票が難しい「投票妨害」が特に共和党州で目立っています。

また6月?のジョージア州予備選では、新たに導入した投票マシンが故障し、有権者が猛暑の中数時間行列するという「アクシデント」もありました。

ところがトランプ氏は、郵送での投票は違法、または常に不正が伴うという根拠のない発言を繰り返してきました。

ここで押さえておきたいのは、トランプ氏は投票率が下がれば下がるほど有利になるということです。選挙の延期を言うだけでも情報の混乱を呼び、投票率の低下につながることは間違いないでしょう。

実は郵送での投票には新たなリスクが生まれています。トランプ政権による予算カットにより、郵便事情が悪化して配達に遅れが発生しています。(ちなみに郵政省長官はトランプ氏への巨額の寄付者)そんな中郵送による投票は、早い州では9月から始まります。

 

 

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