ポスト・トゥルース時代への回答:トランプ前大統領は弾劾有罪になるのか?Answer to Post-Truth World, Trump Impeachment Trial

02-08-21

JFN/TOKYOFM 全国36局ネットのOn The Planetでレポートした内容に加筆再構成しています。)

今日のテーマは、責任の所在です。

バイデン政権がユニティ(団結)を訴えて発足して3週間足らず、民主・共和のユニティが難しいだけでなく、共和党内での分断も問題になっているという話を先週しましたが、その焦点が責任の所在。問われているのはトランプ前大統領です。

明日から始まるのが、トランプ氏の上院での弾劾裁判です。

1月6日の議会襲撃を扇動したとされるトランプ氏の発言。共和党の重鎮が、当初は議会襲撃はトランプ氏の責任と発言し、有罪の可能性もあると報道されていました。

ところがここにきて共和党の多くが、任期を終えた大統領を弾劾するのは憲法違反という立場で反対。

それに対し多くの憲法学者は、それは間違っていると指摘しています。

トランプ氏の行為は任期中に行われたもので、下院で弾劾されたのも任期中だった事。
また、弾劾での罷免は最低限の罰則で、罷免された大統領が今後公職につけないよう罰することもできる、つまりやめた後の大統領(この人にはもう公職について欲しくないという人)にも適応されるとしています。
一方トランプ氏側は、選挙は不正で自分は負けていないから未だに現職という立場を貫くとも伝えられ、その場合共和党が主張する理論と矛盾するとも指摘されています。

さらに弁護側は憲で保証された言論の自由を主張すると見られますが、反乱扇動のような発言には言論の自由は適応されないと憲法学者は主張しています。

そのトランプ氏は今の所自ら証人として証言する意志はないと報道。

コロナ始め課題が山積みの中、過去は忘れて両党が協調すべきという共和党。
議会へのテロ攻撃の責任の所在を明らかにしなければ先に進めないと考える民主党。

しかしトランプ氏の弾劾有罪はかなり難しいと考えられています。その根拠は、先週もお話ししたように共和党内で未だ続くトランプ氏の影響力です。

その最たる例が、Qアノンを信奉しトランプ氏の強い支持を受けるマージョリー・テイラー・グリーン下院議員。彼女は過去の発言の責任を取る形で、下院で所属委員会からの除籍という罰則を受けましたが、これは下院が民主党多数だからできた事です。実際共和党の多くはトランプ氏やQアノンの影響力を考えて彼女の除籍に反対しました。

しかし弾劾が行われるのは上院です。ここでの民主党のアドバンテージはわずか1票。しかも有罪にはスーパーマジョリティつまり100人の上院議員の3分の2が賛成する必要があり、そのためには民主党全員と共和党議員17人の賛成票が必要です。この17人が確保できるのか? 今の所かなり難しいと考えられています。

最新の世論調査では、トランプ氏を有罪にし2度と公職につけないようにすべきという意見は56%と過半数を超えていますが、反対も43%とやはり分断を見せています。

この43%を共和党は意識しているわけですが、本来なら少数派の意見も尊重するのが民主主義ですから間違ってはいません。

でもその民主主義を脅かす暴力を扇動した責任の所在がどこにあるのか、それを弾劾裁判で国民にどれだけ示すことができ、どういう結果を出すのか?ポスト・トゥルースの時代の1つの答えとしても注目したいと思います。

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