オリンピック開催危機報道とジョージ・フロイド殺害から1年:2つの事象のそう遠くもない関係 One Year Anniversary of George Floyd Murder and Tokyo Olympics on the Brink. Any Connections? Somehow.

JFN/TOKYOFM 全国36局ネットのOn The Planetでレポートした内容に加筆再構成しています。)

5-25-2021

今日5月25日はアメリカ人にとって大変重要な日、

ジョージ・フロイドが白人警官に殺害されてから今日でちょうど1年。メディアのトップはどこもこのニュースです。

今日はこれを中心にお伝えしますが、その前に私たち日本人にとって重要なこのニュースから。

昨日アメリカ国務省がコロナ感染が拡大する日本への渡航中止を勧告したことで、再びオリンピックをめぐる報道が大きくなっている。

今朝の全米ネットのテレビニュースでも 東京オリンピックが中止の危機にある。アメリカ政府が日本への渡航中止勧告しても、IOCは安全は確保できるとして、国民の8割が反対しているにも関わらず決行。  ただし「for now今のところは」という注釈が最後についている。背後には本当にできるのか、無理ではないかというトーンが色濃く漂っている。

これだけ報道が大きくなると、アメリカでもオリンピック是非、選手団の派遣の可否、そしてこの段階でワクチンが国民の2%という日本政府の対応についても論争や批判が出てくるはず。

さてジョージ・フロイド殺害から1年、

言うまでもないと思いますが、白人警官デレク・ショーヴィンが黒人のジョージ・フロイドの首を膝で9分29秒もの間押さえつけて窒息死させた事件。

地元ミネアポリスでは追悼と共に大規模な抗議行動が予定。バイデン大統領はホワイトハウスでフロイド遺族と面会。ニューヨークでもデブラシオ市長が黒人アクティビストらと、9分29秒ひざまづいて黙祷する他、多くの抗議行動が予定されている。

あれから1年何が変わったのか?

最も大きいのは私たちの人種差別に関する意識が完全に変わったこと。これをきっかけにブラックライブスマター運動が燃え上がり、アメリカでは1週間に2600万人とも言われる動員で歴史始まって以来の社会運動になり、さらに世界に波及したのは、世界中にくすぶる人種問題があるから。

そしてこれまでの人種差別反対運動と全く違うのは、差別されているピープルオブカラーだけでなく、これまで差別してた方、主に若い白人がそれを自覚したから。Woke 目覚めた者、アライ協力者と言われる、主に若いZ世代やミレニアル世代の白人が目覚めたことで、警察暴力を引き起こす組織的人種差別を廃止する動き。

またTIKTOKなどのソーシャルメディア上で、人種差別的な商品やセレブ、CEOなどが次々にキャンセル(ボイコット)され、ゴールデングローブの来年の放送は取りやめになるなど文化にまで激震が走っている。

この短い時間ではとても伝えきれないが、racial reckoning 人種の大精算が起き、それが世界を巻き込んでいる。

もしかすると、白人主導のIOCの日本への対応も、もし相手がヨーロッパやアメリカだったら同じだったろうか?と言う疑問もいずれ出てくるかもしれない。

これがまんざらハズレでもないのは、IOCは東京オリンピックで、選手がブラックライブスマターのTシャツを着たり反差別のメッセージを出すのを禁じていて、それこそ人種差別ではないかと批判されている。スポーツに政治を持ち込むべきでないというのが理由だが、人種差別は人権問題であって政治問題ではないはず。

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