(JFNのラジオ番組Day By Dayへのレポートを再構成したものです)
Happy New Year!!ついに2017年が明けましたね!みなさま本年もMEGUmedia.comをどうぞ宜しくお願い申しあげます!
写真はタイムズスクエアのカウントダウンで灯りがともった2017年のニューイヤーメッセージです。

さてさて今月20日にはトランプ新大統領が誕生するという波乱の2017年・・・
日本は華やかなお正月行事が続いていると思いますが、アメリカの新年明けてしまうと何もありません。
なぜならこちらのホリデーのメインはクリスマス、12月ずっとお祭りモードだったのでいたしかたなし。
そんなわけでニューヨークではニューイヤーズイブのカウントダウンで遊びおさめして、通常2日から仕事に。
今年はNew Year’s Dayが日曜だったので、月曜が振替になり、火曜日から渋々仕事に・・・
そして仕事始め二日目にいきなり大きな列車事故が起きてしまいました。
ニューヨークのマンハッタンのお隣 、ブルックリンのアトランティック・ターミナル駅
郊外からの通勤客を乗せた電車がオーバーランして車止めに衝突、脱線。
乗っていたおよそ100人がけが。幸いにも命に別状はないということですが、なぜオーバーランしてしまったのか、今原因を調査中です。
実は・・・別の駅で同じような事故が9月にもあり、こちらは1名が亡くなっていますが、こちらもはっきりした理由がまだわかっていません。
一昨年には2015年にはニューヨークとフィラデルフィアを結ぶアムトラックが脱線、
8人が亡くなりおよそ200人がけがをする大事故が起きています。
それだけでなく、マイナーな事故、送電システムや信号の故障はしょっちゅうで、
電車は遅れるのが当たり前、と覚悟して生活しているくらいです。
そして「最大の問題はインフラや列車の運行システムが古いこと」という指摘も何年も前からされています。
それにしても、その古さったらハンパない。
例えばマンハッタンと、お隣ニュージャージー州を結ぶハドソン・リバー・トンネルができたのは1910年、なんと100年以上前!
ワシントンDCに向かう途中のサスケハナ・リバーにかかる橋は1906年、
ポトマックトンネルは1873年でなんと19世紀!
いつ大事故が起きてもおかしくない状況だと言います。
電車の車両もビニールの座席が破れていたりいかにも古いものが多い。
ホームも古く、電車との間も子供が落ちてしまいそうなくらい広く空いている駅もあります。

特にニューヨークを中心としたアメリカ北東部は過去30年間、人口の急増で利用者が増え問題は深刻化しています。
特に先ほどお伝えした、築117年のハドソンリバー・トンネル。
ニューヨークのターミナル駅、ペンステーションにつながるこのトンネルを、
アムトラック、ニュージャージー・トランジットという非常に本数が多いメジャーな二つの鉄道会社が共有していますが、トンネルは実は往復1車線ずつ、2車線しかありません。ここで電車が詰まってしまうのです。
つまり数分ごとに到着する電車が1分でも遅れたら他もドミノ倒し的に遅延する、というのが当たり前のように起きています。

こうした問題がなかなか改善されない大きな理由として、もともと車社会というのもありますが、
政治的な駆け引きのせいで、必要な連邦予算がなかなか下りないという現状があります。
実はトランプ次期大統領は、経済成長を促進するために国内のインフラへのテコ入れを公約に掲げています。
ニューヨーク選出で民主党のシューマー上院議員は、「まずは地元ニューヨークのハドソン・リバー・トンネルの工事が達成できるかどうかが最初のテスト」とトランプ次期大統領にプレッシャーをかけています。
公約達成し、連邦予算を1日も早く通してほしいとニューヨーカーは心から願っています。

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