04-09-20
訂正:ニューヨーク州の感染者の数に、間違ってニューヨーク市の数*をいれていました。また日付と内容と数字がわかりにくい部分**がありました。合わせてお詫びして訂正します。
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04-07-20 1:30 EDT (JFN:TOKYO FM系全国36局ネットの深夜放送On The Planetで話した内容を再構成してます)
日本のみなさん、今自分ができる限りのことをしてください!
アメリカは世界の感染の中心となり未だその数は増え続けています。
感染者間も無く37万人、死者1万1千人、そしてニューヨークでは感染者13万人と圧倒的な数、
ここ数日安定していた1日あたりの死亡者の数は、7日これまでで最高の731人を記録してしまいましたが、新たに入院する人の数は減ってきているということで。どうやらピークに差し掛かったようです。Social distancing 自宅避難、外出禁止の効果が現れてきたようだとクオモ州知事が今日の会見で言っていました。
一方で医療はもう限界を超えたところでかろうじて機能しているという状態。
そのタイミングで日本にも非常事態宣言が出たと言うことで、報道はそれほど大きくないが、アメリカ メディアの報道をお伝えします。
その前に知っておいて欲しいのは、世界3位の経済大国日本、しかも最初に感染が爆発した中国や韓国の隣にあって、これまで感染者がどこよりも少なかったのは、アメリカ人にとっては不思議だったし、ある意味希望だった。皆がマスクをしているからじゃないかなどとも言われてきた。
そこを踏まえて聞いていただければ思います。
まずどの報道も最初に指摘しているのは、日本の非常事態宣言が他のどの国とも違うこと。
政府も7都道府県の長も国民に対し、自宅避難または外出禁止を「お願い」できても「命令」できないこと。
交通機関も動いていて、安倍首相が「これはロックダウンではない」としていることも指摘しています。
(→ちなみにニューヨークなどアメリカ各州は「命令」だが交通機関は動いていて厳密にはロックダウンではない、social distancing 人との距離を1.8メートル開けないと10万円の罰金。イタリアなどヨーロッパはもっと厳しい都市封鎖。)
この理由として各メディアは、日本が第二次世界大戦中に国民の権利を奪ったことを踏まえて作られた憲法が、政府の権限を弱めたからと説明。
一方で政府が経済へのダメージを懸念したために非常事態宣言が遅れたとしている。
一方AFP通信から転載しているYahoo Newsでは、
お願いではあるものの、既に東京では皆がその呼びかけに従うようになっている、週末の人出も減り、電車も空いてきているとポジティブに伝えている。
ところがもっと厳しい論調を乗せているのはニューヨークタイムス。この緊急事態宣言は手遅れではないかというヘッドライン
今国民のおよそ半分に対し自宅待機の呼びかけが出ているが、実際に自宅通勤できている人は8人に1人で、保育園などは働く親がいる限りクローズできない現状。
また、これまで数が少なかったのはテストしてなかったからで、現在も目標値の半分しかキャパがないことなどを伝えている。
でもアメリカも全く同じ、テストが遅れて感染が爆発した。これは失敗だったと政府関係者も認めています。
気がつけばもう重症者をテストするだけで精一杯になっていた。
ちょっと熱とせきぐらいでは検査もしてくれない、病院にいっても返されるのはわかっているので、もう皆よほどの重症にならないと病院に行かない。
ニューヨークも東京も同じ状況になってしまったのは検査が遅れたからです。
最後に東京都とニューヨークともう一度比べてみるとニューヨークの3〜4週間前と感染者の数も市民の意識もやはりよく似ている 。
3月7日、ニューヨーク州の非常事態宣言が出た時は、州の感染者数76名
(国の非常事態宣言は3月13日)
3月17日**、学校と飲食店がシャットダウンした時点で州の感染者950人
3月20日**、事業所が完全閉鎖され全員に自宅避難命令が出た日*15000人、
それが2週間後の今は13万人。
・・・今東京都の感染者は1195人
ニューヨークと日本とでは医療体制も違うし衛生習慣も違うから、ここまでにはならないかも知れない。
でも本当にそうなったら、日本のICUのベッド数は全く足りない。日本のICUベッドは10万人につき5台、イタリア12台、ドイツ30台、アメリカ34台に比べ圧倒的に少ないことを各メディアは指摘している。
ではどうすればいいのか?
とにかく今自分ができることをしてください。
出かけなくていい人は家にいる。
出かける時は人と人との距離を離す。
オフィス、レストランも工夫すればできるんじゃないかと。
とにかくニューヨークではsocial distancingの効果が出始めている、何とか乗り越えられそうな光が見えてきています。
一緒に頑張りましょう!