（JFNのラジオ番組Day By Dayにレポートした内容を再構成しています。メインパーソナリティは桑原りささんです。）

最近日本に戻るたびに、日本人なのに日本語がわからない！ ことが多くなってきた。今回も、「ここドキンですよ」と言われて「なんですか？」と聞いてしまいました。
土足厳禁のことだった！（笑）

新しい言葉や短縮語が増えているせい？　言葉はどんどん変化しているのが、離れているとわかる、というかわからないというか・・・

ところでアメリカにもアメリカ人がわからない言葉がどんどん増えています。特にネット社会の新しいデート用語の進化が著しい。

ちなみにアメリカでは「デートする」というのは「おつきあいする」という意味。何回かデートしてみてから、真剣にボーフレンド、ガールフレンド、つまり恋人同士になるのがアメリカでは普通。主にその前の段階に使われるデート用語を、今日は一緒に勉強しましょう。

ところで去年１年間でオンラインの出会いサイト、アプリを利用したアメリカ人は、全体の１５％。４年前の１１％から大きく伸びています。これが１８歳から２４歳の若者になると３割近くが利用しています。

そんな時代の新しいデート用語が、ゴースティングGhosting、ゾンビーイングZombing、そしてサブマリーニングSubmarining。

ゴーストは幽霊のゴースト、ゾンビはゾンビ、サブマリンは潜水艦、どうもデート用語らしからぬ言葉。でもこうした言葉がインターネット時代のデート事情を象徴していて興味深い。

まずゴースティングGhosting

何回かデートした相手が、ある日突然姿を消してしまうこと。メールもメッセージも何もなく、一体どこに行ってしまったのかもわからない。英語ではHe ghosted me. （彼にゴーストされた！） なんていうふうに使う。
出会いサイトやアプリなどで知り合った場合、共通の友人もいないから、ゴーストしやすいという事情もあるよう。これは本当に多いらしく、若者向けのネット記事では「ゴーストされたらどうする？」なんていうハウツーも。そのアドバイスは、「ゴーストするような相手とは、所詮大人の恋愛関係は築けないから、さっさと消えてくれてラッキーと思った方がいい。」なるほど。

次がゾンビーイング Zombing

なんとなくわかったかもしれませんが、ゴーストした相手が、ある日突然ゾンビのように再び出現すること。基本的にはこんな相手は無視した方がいい。でも中には「親戚が突然亡くなって」みたいに言い訳してきて、それが真実なこともあるので、「一応話くらい聞いてもいいかも。」そうかな。

そしてサブマリーニング Submarining

これは同じようにゴーストされた相手が戻ってくることだけど、ゾンビよりタチが悪い。ソンビは一応謝ってくる、言い訳もする。でもサブマリンは何ヶ月もずーっと音信不通の海の底に潜水艦のように潜伏した後で、何もなかったかのように戻ってきて、謝りもせず、言い訳もなしに、普通にデート に誘ってくる。これかなり嫌ですね。相手にしない方がいいですね。

他にも色々あります。

スタッシングStashing

Stashスタッシュはヘソクリ、スタッシングは隠すという意味です。デートしているのに自分を友達にも誰にも紹介しないこと。

ベンチングBenching

ネットではメールの交換などでいい感じなのに、実際にはなかなか会おうとしないこと。野球などで万年補欠のことをbench warmerベンチウォーマーというけど、それと同じ意味。

ブレッドクラミングBreadcrumbing

相手を「小出しに」優しくすること。花が贈られてきたと思ったら、何週間も連絡してこない、みたいな。バン粉のようにちょっとずつエサを撒く感じ？

クッショニングCushioning

ある相手と別れた後に、別の相手をちょうどクッションのように扱うこと。

ラブ・ボミング Love Bombing

これは危ない。会ったばかりなのに爆発的な愛情を降り注いで性急に関係を築こうとしてくること。そして親密になった途端に、あらゆる場面でコントロールしようとし始め、場合によっては虐待に発展することも。
このネット記事では、もしラブ・ボミングの兆候が見えたら、早すぎる進展を止めるように相手にすぐに言った方がいい。万が一虐待や暴力に発展してしまったら、信頼出来る友達などにすぐに相談して、とアドバイス。さらに家庭内暴力ホットラインのコンタクトも掲載されている。 The National Domestic Violence Hotline at 1-800-799-7233

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