LGBTQでない人にとっても今LGBTQ運動が必要な理由 Pride Month 2019

060319

6月になりましたね!
アメリカ、特にニューヨークの6月といえばプライドマンスです。

LGBTQでない人は、自分には関係ないと思っているかもしれないけれど、
実は大いに関係があります、という話を今日はしたいと思います。

LGBTQへの偏見や差別をなくし、みんなで胸を張って生きていこうという月。

プライドマンスは世界中で同時に行われていて、様々なイベントや会合、パレードもありますが、そのルーツはここニューヨーク。アメリカのLGBT人権運動の発祥の地。

そのきっかけになったのは1969年6月28日に起こった。
Stonewall Riots (グリニッジ・ビレッジのゲイバーに警察が突入し乱闘になった)
当時はLGBTという言葉もなく、ゲイ・レズビアンは世の中から差別される存在。
これをきっかけに世論が高まり、翌1970年その1周年を記念してニューヨークでは抗議行動Pride March (通称ゲイパレード)が始まった。

そして今年はそのStonewall Riotsから50周年、
それを記念したプライドマンスは例年になく盛大で
パレードには400万人以上が世界中から集まると予想されている。

この50年を振り返ると、LGBTQ運動は本当に大きな成果があった。

パレードが始まった70年代から、エイズが蔓延した80年代は特に差別や偏見が強い本当に苦しい時代だった。

でも2015年には連邦法で同性婚が合法化。
LGBTQは法の上でもアメリカ市民として完全に認められたことに。
カミングアウトすることへのスティグマや抵抗もかつてほどではなくなって来ている。ミレニアル世代の若者の2割が自分がLGBTQと自覚しているという数字も。

さらに自分たちをNon Binary 女でも男でもないと自覚する若者も増えている。

そういう人たちを含めるために、 LGBTという言い方も変え、LGBTQとQ = queer(ゲイの総称 ) を加えてより守備範囲を広げた。そして性別をmale femaleの他、X genderということで運転免許証を作れる州も。
ニューヨークのあらゆる学校ではジェンダー・ニュートラルなトイレの設置が義務付けられている。
近い将来、飛行機に搭乗する時の登録チェックマークにもXがお目見えするらしい。
2018年の中間選挙でも、ミレニアル世代、女性、有色人種などの多様な候補の中でLGBT候補の当選が目立ち、
来年の大統領選の候補者の一人ピート・ブーティジェッジもLGBT
トランスジェンダーが主役のドラマも大ヒット・・・

もちろん反対する人も多い・・・特にNon Binaryを認めるかどうかはまだ論争が多いのは、致し方ないことだと思う。

一方でLGBTQに対するヘイトクライムは増加している。(記憶に新しいのは2016年のゲイクラブ銃撃

トランプ大統領はこの春、アメリカ軍でのトランスジェンダーの兵士を禁止・・・

そして、LGBTQの権利はLGBTQだけの問題ではありません。

性別だけにかかわらず、一人一人が自分らしく自由に生きられて、それをお互いが認める社会を目指すのがLGBTQ運動。

Live, let liveという言葉がありますが。自分も生きて、同時に他人も生かす。
自分と違うのが好きじゃなくても、嫌いでも、賛成できなくても、その人の人生をレスペクトして尊重する。

どんな理由であれ、一人でも居心地の悪さとかを感じている人が減るように。逆に、許せないとか、嫌だ、嫌いだという気持ちを持っている人も、生きて行くのが苦しいはず。

そういう気持ちで生きている人が少しでも減ること、そんな社会を皆が納得する形でどうやって実現して行くのか? その最先端にいるのがLGBTQ運動なんです。

 

 

 

 

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