死者14万人超えアメリカ感染激増の理由、政治化するコロナ Politics Kill More Americans

072020

JFN/TOKYOFM 全国36局ネットのOn The Planetでレポートした内容に加筆再構成しています。)

アメリカの広い範囲をヒートウェーブが襲っています。ニューヨークの予想最高気温37度、湿度82%で体感気温は40度近いと予想。

そんな中ニューヨーク市は今日から経済再開フェーズ4がスタート。予定ではこれで全フェーズが完了するはずだったのですが、

今回オープンできるのは動物園などの屋外エンタメ施設、映画・テレビなどの撮影。観客なしのプロスポーツなどで、(MLBのNYヤンキース対ワシントン・ナショナルズの公式試合が23日から)屋内の多くの施設、レストランやモール、ジムもまだオープンできず、(レストランはアウトドア営業のみ)*トップ写真は開店前の屋外バー

オフィスワーカーのほとんどがまだリモート通勤なので、マンハッタンの中心部は引き続き閑散としています。

完全にリオープンできない大きな理由は、感染が押さえ込めているニューヨークといくつかの州を除き急激に感染が広がっているから。

全米40の州で感染拡大、1日に7万人ペースで増加、感染者累計間も無く380万人(1週間で40万人以上)死者も14万人を超えました。(1週間で5千人)

特に深刻なフロリダ、テキサス、カリフォルニアなどの州では、再び商業施設の一部シャットダウンに踏み切ったり、自宅待機を検討するところも出始めていますが、特に南部の州では4月のニューヨークの二の舞になりつつあります。

いったいなぜ?同じ国なのに前例に学ばないのか?と思うかもしれません。

それが難しい大きな理由は、「コロナが政治化」してしまっているからです。

そしてその中心にいるのは間違いなくトランプ大統領です。

トランプ氏はこれまでに「コロナは民主党が自分を再選させないためにばらまいたフェイクニュース」、感染が増えているのは検査が増えているからと言い続け、経済回復のために国のガイドラインにも沿わない性急な経済再開を奨励してきました。

現在感染拡大している南部の州はトランプ氏の息がかかった共和党知事の州で、州民の多くもトランプ氏を信じて、ニューヨークなど民主党が圧倒的なリベラル州と同じことなんかするものかと思っています。彼らの多くはニューヨークには特殊な理由があってあれだけ感染や死者が増えたと考えています。

ちなみにトランプ大統領は昨日日曜日、保守ニュースメディア、フォックスニュースのインタビューで、アメリカのコロナ死亡率世界最低レベルとコメントしたのに対し、インタビュアーが棒グラフを見せて反論、実際には世界7位の死亡率で、ブラジルやロシアでも高いことを指摘されると、ヨーロッパの対応が悪かったと話題をすり替える場面も。

また若者は感染してもちょっと鼻をすする程度で1日で回復するなどと、引き続きコロナを軽く扱う態度を崩さず、これが全米の感染拡大に貢献しているという批判は高まるばかりです。

しかしトランプ大統領のサポーターにとってはロックダウンは自由な経済活動の障害、マスクは人権侵害です。州知事がトランプ氏と同じ共和党のフロリダ州は1日15000人以上の感染者を出した同じ週末に、再びシャットダウンに踏み切るどころか、州内にあるディズニーワールドがリオープンしました。

またマスクに関しても、CDCが「アメリカ人が全員マスクすれば感染は数週間で押さえ込める」と発表したにも関わらず、個人の自由を理由にマスクに猛烈に反対する人が後を絶ちません。

ジョージア州アトランタでは民主党市長がマスクを義務付けたのに対し、共和党州知事がそれを覆すなどの混乱も生まれています。

厳しいコロナ対策とシャットダウン=民主党、大したことないコロナより自由な経済活動=共和党という分断が進む中、在全米を悩ませているのは、学校の再開問題です。

トランプ大統領は9月の新学期に学校を再開しなければ、州への予算をカットすると宣言しています。

実際には学校の再開の権限は州にあり、大統領の権限で予算カットすることもできないのですが、トランプ政権は何が何でも全米での開校を主張し、感染が拡大する中、生徒はもちろん先生たちをどう守るかが深刻な問題となっています。

そして日本人も含め留学生も大きな影響を受けています。

アメリカのほとんどの大学は9月からの 授業を、オンラインで行うことを決定していますが、それに対しトランプ氏は、「オンライン授業しか受けない留学生のビザは認めない。」つまり、「それなら国に帰れ」ということです。

何が何でも対人で授業をという大学へのプレッシャーでもありますが、特にマイノリティの外国人や移民の流入を嫌う支持者へのアピールでもあります。それに対しハーバードなど名門大学がトランプ政権を訴えたためにトランプ氏は前言を覆しましたが、今や遅し、多くの留学生が再び変わるかもしれない移民政策を恐れて、アメリカではなくヨーロッパなど他の国に離れていってしまうでしょう。

コロナが政治案件になっている一方で、多くの犠牲者が出ていて、その多くも高齢者やマイノリティという深刻な状況が続いています。

一方週末に発表されたトランプ氏の支持率は再び下がり、民主党大統領候補のバイデン氏との差も15%に広がりました。

しかし、2016年の選挙での番狂わせの後、こうした世論調査に懐疑的な見方も強く、今後の見通しは依然立たない状況です。

 

 

 

 

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