061719
アメリカでは社会貢献が盛んだという話は聞いたことがあるでしょう?現在150万の非営利団体が登録。チャリティ以外にスポーツや経済振興も含まれるがそれにしても数が多い。( 調べたら日本は約5万)
私の友人の日系アメリカ人が参加しているノンプロフィット団体は、ハイチの山間の小さな村に様々な援助をしている・・・というところまでは知っていたのですが、今回ニューヨークで行われたイベントに参加して、その全貌を知って驚き。
ServeHAITIというノンプロフィット。
彼らが過去18年間にわたってサポートしてきたハイチの村Grand Bois。村といっても人口は6万5千人。未だに電気も電話もない遠隔地。
彼らが始めた頃はまともな飲み水もない、病院もない、ちゃんとした学校もない・・・そこに病院を作り、7個の井戸を掘り、水のフィルタリングシステムを普及させ、先生のトレーニング含め45の学校を事実上運営。産業促進のためにコーヒー農園の土地を買収し木を植え、ジョブトレーニングや、銀行などの体制も整え、まだまだ現在進行中。
そのためにこれまで集めたお金は6億円以上。現地スタッフはわずか55名だが、数え切れない人たちの寄付と協力で成り立っている。
ServeHAITIはアトランタの大きな教会が母体となっていて、ディレクターのアンジェラ・ギリアムさんは、もともとハイチへ宣教師として渡った両親と共に2歳からハイチに住み、アメリカの大学卒業後は外交官として世界中を回った後にこのプロジェクトのリーダーに。
彼女によれば、ハイチのような開発国では政府にお金がないから、遠隔地までサービスが行き渡らない。実際ハイチ政府も彼らを頼っているんだそうです。

ではそこになぜ日系人が・・・という話の前に、アメリカには根強いボランティア文化があるが、ボランティアする人は若者を中心にますます増えている。その理由は、特にネットで世界が繋がり、どこで何が起きているかもすぐわかり、自分が何かしなければという危機感が強くなっていると同時に、チャリティに参加する事も、寄付もスマホで気軽にできるシステムが整っている。そういう意味で彼らの意識は国境を超えている、だから日本人でも誰でもいいということに。
私の友人Kazushi Udagawaさんはもともとハイチ人の親友がいて、2010年のハイチ大地震の時、何か関われないかと思い偶然ServeHAITIのNYのイベントに参加。その2ヶ月後にボランティアとして現地に行き、団体の活動がどう地域と人々に貢献しているかを知りそれ以来ずっと関わっているそうです。
そして今回のイベントは、私のまた別の日系人の友人がやっているノンプロフィットがコラボ。
こちらのノンプロフィットMSTERIOは、ミステリオ・ドールという人形を子供達に作ってもらい、それをその子の分身として、世界の様々な開発国の子供達に贈ろうという、人形アンバサダー・プロジェクト。今回は60人の日系人、ハイチ人などの子供達とお母さんが集まり人形制作。できた人形は、Serve Haitiの栄養不良の治療を受けている子供達に贈られます。(栄養不良といっても瀕死の状態でやってくる子供が少なくない)


今回は想像以上のハイチの現状に驚いただけでなく、国境を超えた助け合いがこれだけの成果をあげていることに感銘を受けました。そして人形を作っている子供達の真剣で楽しそうな顔。これが未来につながっていく、こういう子達が将来ボランティアとして世界を支えていくんだなと。
どんなに小さな事でも、国境を超えて人が繋がることで世界は変わっていくんです。
ServeHaitiの詳しい情報はこちら
ServeHitiとコラボしたミステリオの代表、寺尾のぞみさんの2015年のインタビューはこちら。当時は4500体だったミステリオドールが、今では18000体にまで増えました。MSTERIOのオフィシャルサイトはこちら
アメリカのノンプロフィットやフィランソロピーについてもっと知りたい方はこちらをお読みください。